JUICY.です。

皆さま、本特集シリーズをお読みいただき、誠にありがとうございます。前章ではクラウドコンピューティングの基本的な概念や主要なサービス概要についてご理解を深めていただけたことと存じます。この第2章では、クラウドサービスの核ともいえる「コンピューティング」と「ストレージ」の機能に焦点を当ててまいります。

ビジネスにおいて、データを処理し、保管することは非常に重要です。たとえるなら、航海において、目的地へたどり着くための「船体」や「帆」、そして航海の途中で必要な「食料」や「水」に例えることができるかもしれません。各クラウドサービスが提供する多様なコンピューティングサービスとストレージサービスを詳しく比較し、皆さまのビジネスの成長を支える最適な選択肢を見つけるお手伝いをさせていただきます。

この章を通じて、皆さまの知的好奇心がさらに刺激され、クラウド活用への理解が深まることを願っております。

2-1. コンピューティングサービスの比較と選び方

このセクションでは、クラウド上でアプリケーションを動かすための要となる「コンピューティングサービス」について掘り下げてまいります。AWSのEC2、Lambda、Fargate、AzureのVirtual Machines、Azure Functions、Azure Container Instances、そしてGoogle CloudのCompute Engine、Cloud Functions、GKE（Google Kubernetes Engine）といった主要なサービスを一つひとつご紹介します。

それぞれのサービスがどのような特性を持ち、どのような用途に適しているのかを丁寧に比較し、皆さまのビジネスやプロジェクトの要件に合わせた最適な選択肢を見つけるお手伝いをいたします。例えば、サーバーの柔軟な管理が必要な場合、あるいはコードの実行のみに集中したい場合など、具体的な利用例（ユースケース）を交えながら、最適なサービス選びのヒントをお伝えいたします。

2-2. ストレージサービスの比較とデータ保存戦略

次に、クラウドにおけるデータの保管庫となる「ストレージサービス」について詳しく見ていきましょう。AWSのS3、EBS、EFS、AzureのBlob Storage、Disk Storage、Azure Files、そしてGoogle CloudのCloud Storage、Persistent Disk、Filestoreといった、主要なストレージサービスの特徴を比較いたします。

オブジェクトストレージ、ブロックストレージ、ファイルストレージという、それぞれのストレージタイプがどのようなデータ保存に適しているのか、そしてどのように使い分けることがコスト効率を高めるのかを、具体的に解説してまいります。大切なデータを安全かつ効率的に管理するための、実践的なデータ保存戦略について深く理解を深めていただけることと存じます。